どんな仕事も通常は複数人の「チーム」で担当しますが、リモートワークや転職で
人が入れ替わるなどでチームの一体感を醸成することが難しくなっています。
そんな状況で注目されているマネジメント手法が「SOUNDメソッド」です。
ではSOUNDメソッドとはどういったものなのか、SOUNDメソッドを導入すると
どういったメリットが組織にもたらされるのかを詳しく見ていきましょう。
SOUNDメソッドは対話によって相互理解を促す手法
「SOUNDメソッド」は簡単に言うと、チーム内の対話を活性化させて相互理解を促し
一体感を醸成させる手法のことです。
対話と言ってもただ単に仕事についての話をするのではなく、
決められた手順に沿って対話をします。
SOUNDメソッドは
・Status
・Outcome
・Understand
・Negativecheck
・Drive
の順番で対話する手法です。
順を追って対話をすることで、チームとしての現状や取り組んでいる仕事の目的・意義、
進捗状況や問題点などをチーム内で共有できるというわけです。
単に話をするだけではまとまりにくいですが、
SOUNDの順番でテーマを決めて対話することでまとまりやすくなるのです。
SOUNDメソッドはチーム内での対話だけでなく1対1の対話でも使え、
実際にSOUNDメソッドを導入して親子間の会話が増えたケースもあります。
SOUNDの意味
「S」tatus
SOUNDの「S」に当たるStatusは「現状認識の棚卸と負の感情の受容」です。
各々が考えているチームや個人が現状置かれている状況を話し、
ネガティブな感情も含めてチーム内で共有します。
例えば現状を楽観的に考える人と悲観的に考える人では仕事への取り組み方が違い、それが個人間やチーム内での軋轢を生む原因となります。
各々の現状認識を共有すれば、
相互理解が進んでチームとしての一体感の醸成へと繋がるわけです。
「O」utcome
SOUNDのOは「Outcome」で「憧憬型ビジョン創発とアウトカムデザイン」を意味します。
要するに「最終的にこういうチームになりたい」「チームとしてこういった成果を上げたい」
など各々が抱く目標を話し合うのです。
最終的な目標が違うと仕事への取り組み方も違い、
チーム内の揉め事やトラブルの原因となってしまいます。
各々が抱く目標を提示して話し合ってチームとしてどういった成果を上げるのかといった
目標を決めるのです。
チームとしての目標を決めることでチームメンバーが「同じ方向」を向いて
仕事に取り組むようになり、結果的に一体感が醸成されるというわけです。
「U」nderstand
SOUNDのUは「Understand」で「構造洞察と変革テーマの設定」を意味します。
簡単に言うと、SとOで話し合ったことを受けて最終的にOで決めた目標に
辿り着くにはチーム内で何をどのように変えれば良いのかを話し合うのです。
「○○さんはもっと頑張ってください」などといった個人攻撃ではなく、
チーム全体の取り組みとそれに応じた個人としての取り組み方を話し合います。
同じ方向を向いていても取り組む方法が違うと効率が悪いので、
効率的にチームの仕事を前に進めるために各々の歩調を合わせようというわけです。
「N」egativecheck
SOUNDのNは「Negativecheck」で「変革の抵抗要因への対処」を意味します。
先のUでチーム内で何をどのように変えれば良いのかを決めても、
実際には決めたようにすぐに変えられるとは限りません。
各々が抱える個人的事情や就業体系などの外的要因によって、
Uで決めたようには変えられないこともあるのです。
Uで話し合って決めたようにチームを変革するのを阻む要因に対して
どのように対処するのかをNで決めるわけです。
「何とかしてください」と他のメンバーに丸投げするのではなく、メンバー全員が
自分の事としてどうやって対処するのかを考えなければいけません。
「D」rive
SOUNDの最後Dは「Drive」で「変革の実現に向けた継続的実践」を意味します。
S・O・U・Nまでで話し合って決めたことはこの段階ではまだ「絵に描いた餅」であり、
Nまでで決めたことを継続して実践するにはどうすれば良いのかを話し合うのです。
「目標に向かってとにかく頑張ろう」ではすぐに綻びが生まれて、
チームが瓦解してしまいかねません。
Nまでで決めたことを継続して実践するには具体的にどうするのかを
最後のDで話し合うわけです。
まとめ
SOUNDメソッドは長期的な目標だけでなく短期的な目標にも応用できますし、
それぞれのチームや企業が置かれている状況によっても応用可能です。
SOUNDメソッドは「ミライバ」と「オーセンティックワーク」という2つの企業が共同開発したメソッドです。未来創造サポートでもSOUNDメソッドのカードを使ったワークショップをおこなっています。パーパスの言語化など難しく感じる方にはLEGO® SERIOUS PLAY®(レゴ®シリアスプレイ®)メソッドと教材活用したワークショップとの組み合わせなども可能です。
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